歯科治療による赤ちゃんへの影響

◯お薬

妊娠中に歯科で炎症を押さえるお薬は、
安全性の高いお薬を用意しています。

痛み止めも比較的安全に使用できる
鎮痛剤を用いています。

どちらも効果が十分に得られると判断した場合に、
最小限で使用する方針です。

◯レントゲン

日本で1年に自然に浴びる放射線は、
大きいレントゲン約50枚、
小さいレントゲン約150枚に相当します。

レントゲンの方向は口の中に向けられ、
防護エプロンも着用するので、

歯科のレントゲンは赤ちゃんへの影響は
無視できるレベルと考えられています。

◯麻酔

いつも使っている麻酔の注射は
通常の2~3本なら問題ありません。
疼痛によるストレスのほうが
母体や赤ちゃんに悪影響があるとされています。

妊娠中期なら一般的な歯科治療は可能です。

できれば、赤ちゃんを考えている方は、
妊娠前に歯科でのチェック、治療を受けることを
おすすめします。

マタニティ歯科の重要性

妊娠による女性ホルモンの増加により、
一時的な歯肉の腫れがみられることがあります。

重度の歯周炎になると
早産や低体重児出産のリスクが高まると
報告されています。

妊娠前期にはつわりによる嘔吐で
酸蝕歯になることがあり、
栄養不足で赤ちゃんの歯の形成が
阻害される場合があります。

吐き気などの症状がみられる場合は、
下を向いて前かがみになり、
だ液をためないようにして、
ブラッシングしましょう。

妊娠後期には食事は少量で回数が増えるようになり、
口腔内の環境が悪化しやすくなります。

お母さんのむし歯、歯周病菌が赤ちゃんにうつるので、
お母さんご自身の口腔ケアがとても大切です。

妊娠5~8ヶ月は一般的な歯科治療も可能で、
主治医の許可があれば親知らずの抜歯も可能です。

鈴鹿市の妊婦健診が始まり、
健診を受けられる方が増えてきました。
ご自身と赤ちゃんのためにご来院ください。

妊娠中の歯科治療とお口のケアについて

○妊娠中の歯科治療について

Q 現在、妊娠3カ月です。歯の治療はできますか?
A 歯科治療は、できるだけ安定期(妊娠5~9ヵ月ころ)に
行うことをお勧めしています。

Q レントゲンを撮って、おなかの赤ちゃんに影響しませんか?
A 歯は、おなかから場所が離れているのにくわえ、
鉛のエプロンをしていただきますので、
おなかの赤ちゃんが被曝する量は限りなくゼロに近いため、
赤ちゃんへの被曝の影響はほぼないのに等しいことがわかっています。

Q 歯に麻酔注射をして、おなかの赤ちゃんに影響しませんか?
A 影響しません。歯科治療に使う麻酔は、全身麻酔ではなく局所麻酔です。
そのうえ血管収縮剤が入っているため、治療をする歯の周辺にしか麻酔薬は停滞しません。
おなかの赤ちゃんに影響する心配はほとんどありません。

Q 抗生物質などを服用しても赤ちゃんに影響しませんか?
A 抗生物質であればペニシリン系やセフェム系を、
鎮痛剤はカロナールなどアセトアミノフェンが比較的安全であることが
産婦人科医師の見解で明らかになっています。
必要な場合には、最小限で使うことをお勧めいたします。

○妊娠中の歯のケアについて

Q 母親が歯周病だと早産や低体重児出産のリスクが高いといわれていますが本当ですか?
A 多くの研究から、歯周病菌が出す内毒素(エンドトキシン)が
子宮を収縮させるホルモンに似ているため
早産や低体重児出産を引き起こすといわれています。
歯周病と診断された方は、妊娠中からの治療をお勧めいたします。

Q むし歯菌が感染するというのは本当ですか?
A それは本当です。
むし歯菌の中の悪玉菌であるミュータンス菌は、
お子さんが生後1歳7カ月から2歳7カ月くらいの間に、
周囲の大人から唾液を通して感染(母子伝播)することがわかっています。
妊娠中から、ニュータンス菌などの検査を受け、
出産前にミュータンス菌を減らし始めることをお勧めいたします。

乳歯 #1

大切なお子さんを健康に育てるためには、
お母さんの妊娠期間中からのケアがとても重要です。

特に食生活が大切です。
栄養価の高いものを、
バランス良く取るように心がけて欲しいと思います。

といいますのも、
乳歯の芽である歯胚(しはい)は、
妊娠7週目からつくられるからです。

また、永久歯の歯胚の一部も、
妊娠4ヶ月目頃からつくられるのです。

(歯の学校 Vol.49 より)

妊娠中の歯の治療

妊娠中でも、
浅いむし歯を削って詰める、歯石を取る、
などの簡単な治療は問題ありませんが、
薬の内服・麻酔・X線撮影には注意が必要になります。

まず薬ですが、
妊娠2~4ヶ月の間は胎児の外形や臓器が作られる時期で、
最も注意すべきと言えます。

歯科でよく処方される抗生物質(化膿止め)ではセフェム系が、
鎮痛剤(痛み止め)ではアセトアミノフェンが安全とされています。

次に麻酔ですが歯科医院で使用されている局所麻酔薬に、
奇形等の原因となるものはありません。

X線撮影ですが、歯は子宮から離れていて、
直接X線が向くこともほとんどありませんし、
防護用の鉛入りエプロンを使用しますから安全です。

デンタルX線写真を1 枚撮影した時の放射線量は、
1 年間に受ける自然放射線(宇宙などの自然界から受ける放射線)の
1/60 から1/150 です。

しかし、妊娠中の方やその可能性のある方には、
緊急性のある場合を除いて、避けるのが一般的です。

妊娠中に全ての治療が不可能なわけではありません。
痛みや腫れなどでお困りの時はご相談下さい。

(三重県歯科医師会 資料より)